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ブログ・コラム

2024.07.28

民法

公正証書遺言と自筆証書遺言

前回迄の生命保険の話の中で遺言書の話が出て来ました。そこで今回からは再度遺言書について考えてみましょう。

遺言書について、まず一番大切なのは、被相続人の意思表示であり、何よりもそれが優先されるということです(民法960条以下)。言い換えれば、被相続人の意思表示が無い場合には、相続人(遺族)で遺産分割協議書にて相続財産の分配を決めることになります。この遺言書には自分で作成する自筆証書遺言と公証人が作成する公正証書遺言があります。それぞれ特徴を見ていきましょう。

まず自筆証書遺言です。

 【特徴】自分で書く(原則は手書きです)。

 【利点】いつでも気軽に書ける(ペンと紙とハンコがあれば書けます)
    ・書き直しが容易
    ・コストがかからない

 【欠点】不備が発生する可能性がある
    ・遺言書の管理が難しい。
    ・(遺言者の死後に)家庭裁判所による検認が必要。

 【こんな人におすすめ】遺言書の作成にコストをかけたくない人。
    ・最終的な意思決定ができておらず書き直しの可能性ある人。

公正証書遺言

 【特徴】遺言者の意向を確認しつつ公証人が作成されます。

 【利点】法律的な不備がありません(公証人は法律の専門家です)。
   ・作成した遺言書を公証人役場が金庫で管理してくれます。
   ・死後すぐに効力が発生します(家庭裁判所の検認は不要です)

 【欠点】公証人への手数料がかかります。
   ・証人が2人以上必要となります。

 【こんな人におすすめ】手が動かず書けない人(認知症の場合は難しいです)。
   ・遺言書の管理に不安がある人。
   ・複雑な条件付きの遺言書を書く人。

私見ですが、法的にキチンとしたほうが被相続人(亡くなられた人)の意思を実現しやすいという意味で、コストがかかるものの公正証書遺言をお勧めしております。

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