2026.07.20
民法
遺言書の必要性 相続人の仲が良くない場合
相続トラブルの原因は、財産の多さではありません。実務で最も多いのは、相続人が疎遠・不仲である家庭です。
「親・兄弟とは10年以上連絡を取っていない」
「親の介護をしたのは自分だけ」
「一人だけ親と同居して、面倒を見てもらってた」
こうした状況は、相続の場で必ず感情の対立を生みます。
財産が少額でも揉めます。遺言書を書かない理由をお伺いすると『ウチは財産そんなにないから』と言われる方が時々おられます。こういう方は巨額の財産を持っている場合に相続争いが起き切ると考えられているようです。現実はむしろ逆です。(大変失礼な言い方になるかもしれず恐縮ですが)むしろ少額のほうが「1円でも損したくない」という心理が相続人に働き、争いが激しくなることもあります。
また、不仲な家庭では、次のようなトラブルが頻発します。
・他の相続人に預金の使い込みを疑われる
・不動産の評価額で争う
・介護の負担を巡って対立する
・遺産分割協議に参加しない相続人が出る
・どうしても納得せずに書類に判を押してくれない
・そもそも連絡が取れない
・葬儀にも参列しない、、、
遺言書があれば、財産の分け方を明確にできるため、相続人同士の話し合いを最小限にできます。また、公正証書遺言を残しておけば、それに基づいて遺産分割処理できます。
「材年ながら相続人間の仲が悪いからこそ、被相続人が遺言書を残すべき」これは税理士として何度も見てきた現実です。遺言書は英語では『WILL』と言います。被相続人の意思を書面でハッキリの残すべきです。
被相続人の意思がハッキリしているが書面にきちんと残しておかないケースもよくあります。『亡くなったお父さんは常々こう言ってた』という事を相続人の1人が主張しても書面が無ければ水掛け論です。
とは言え、現実にはこれは大変難しい話で、亡くなられる方は、『家族が不仲である』ということを認めたくないものです。ここに遺言書の難しさがあります。


