2026.09.26
民法
相続放棄とは?生命保険金との関係などをわかりやすく解説
京から相続相談室の税理士の中井です。今回もひきつづき相続放棄関連をチェックしていきましょう。
相続放棄の前回の記事はこちらです
6 相続放棄と生命保険金
生命保険金は、契約で受取人が指定されている場合には、受取人固有の権利となるのが原則です。そのため、相続放棄をしても生命保険金を受け取ることができます。
ただし、相続税では「みなし相続財産」として課税対象となる場合があり、民法上の取扱いとは異なります。また、生命保険金の非課税枠500万円の適用を受けることはできません。相続人ではなくなるからです。
7 相続放棄と限定承認の違い
相続放棄は、財産も借金も一切引き継がない制度です。一方、限定承認は、相続によって取得した財産の範囲内でのみ借金を返済する制度です(民法第922条)。
財産と借金のどちらが多いか分からない場合には有効な制度ですが、相続人全員で共同して手続を行う必要があるなど、手続きが複雑なこともあり、実際には利用件数は多くありません。逆に言えば、相続放棄と同様に限定承認を考えられている方は専門家に早めに相談されることをお勧めします。
8 家庭裁判所での手続が必要
相続放棄は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述して行います。申述書や戸籍などの必要書類を提出し、家庭裁判所の審査を経て受理されると、相続放棄の手続は完了します。
注意すべきなのは、あくまでも期限内に家裁での手続きが必要で、遺産分割協議書に相続人がサインするだけは相続放棄できません。債務の消滅という重大な効果が生じるので、公的機関に期限内に行うことが必要になります。
繰り返しますが 『遺産分割協議書で相続しないとサインする』のと『家庭裁判所に相続放棄する』ことは全然違います。
参考記事はこちらです 相続放棄の期限について
9 相続放棄をする際の注意点・・・自順位の相続人に相続権が移る
相続放棄をすると、その人は初めから相続人ではなかったものとみなされます。しかし、相続権そのものがなくなるわけではありません。
例えば、第1順位の相続人である子が全員相続放棄をした場合には、第2順位の父母や祖父母へ相続権が移ります。さらに、その方々も相続放棄をすると、第3順位である兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪が代襲相続人となります。)へ相続権が移ることになります。
そのため、被相続人に多額の借金がある場合には、自分だけが相続放棄をしても安心とはいえません。次順位の相続人が新たに借金を相続する可能性があるため、相続権がある親族全員で対応を検討することが大切です。
また、家庭裁判所が次順位の相続人へ通知してくれる制度はありません。そのため、事情を知らない兄弟姉妹などが、ある日突然、債権者から請求を受けて初めて相続人になったことを知るケースもあります。
被相続人に借金がある場合には、相続権が移る可能性のある親族へ事情を説明し、必要に応じて相続放棄を検討してもらうことが、後々のトラブル防止につながります。
具体的に言えば、亡くなった父には借金があり母と子供たちで相続放棄する。その場合には次順位の祖父祖母、祖父祖母が居ない場合には父の兄弟姉妹に相続権が移ります。つまり、兄弟姉妹も相続放棄してもらう必要があり、仮に(仲が悪くて)兄弟姉妹の1人と連絡が取れないというケースでは、その方に相続権が生じてしまう(つまり借金が相続される)ということになってしまいます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
相続のご相談はお気軽に京から相続相談室へ。こちらからご連絡ください。
https://kyoto-mirai.co.jp/contact
相続放棄の前回の記事はこちらです
6 相続放棄と生命保険金
生命保険金は、契約で受取人が指定されている場合には、受取人固有の権利となるのが原則です。そのため、相続放棄をしても生命保険金を受け取ることができます。
ただし、相続税では「みなし相続財産」として課税対象となる場合があり、民法上の取扱いとは異なります。また、生命保険金の非課税枠500万円の適用を受けることはできません。相続人ではなくなるからです。
7 相続放棄と限定承認の違い
相続放棄は、財産も借金も一切引き継がない制度です。一方、限定承認は、相続によって取得した財産の範囲内でのみ借金を返済する制度です(民法第922条)。
財産と借金のどちらが多いか分からない場合には有効な制度ですが、相続人全員で共同して手続を行う必要があるなど、手続きが複雑なこともあり、実際には利用件数は多くありません。逆に言えば、相続放棄と同様に限定承認を考えられている方は専門家に早めに相談されることをお勧めします。
8 家庭裁判所での手続が必要
相続放棄は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述して行います。申述書や戸籍などの必要書類を提出し、家庭裁判所の審査を経て受理されると、相続放棄の手続は完了します。
注意すべきなのは、あくまでも期限内に家裁での手続きが必要で、遺産分割協議書に相続人がサインするだけは相続放棄できません。債務の消滅という重大な効果が生じるので、公的機関に期限内に行うことが必要になります。
繰り返しますが 『遺産分割協議書で相続しないとサインする』のと『家庭裁判所に相続放棄する』ことは全然違います。
参考記事はこちらです 相続放棄の期限について
9 相続放棄をする際の注意点・・・自順位の相続人に相続権が移る
相続放棄をすると、その人は初めから相続人ではなかったものとみなされます。しかし、相続権そのものがなくなるわけではありません。
例えば、第1順位の相続人である子が全員相続放棄をした場合には、第2順位の父母や祖父母へ相続権が移ります。さらに、その方々も相続放棄をすると、第3順位である兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪が代襲相続人となります。)へ相続権が移ることになります。
そのため、被相続人に多額の借金がある場合には、自分だけが相続放棄をしても安心とはいえません。次順位の相続人が新たに借金を相続する可能性があるため、相続権がある親族全員で対応を検討することが大切です。
また、家庭裁判所が次順位の相続人へ通知してくれる制度はありません。そのため、事情を知らない兄弟姉妹などが、ある日突然、債権者から請求を受けて初めて相続人になったことを知るケースもあります。
被相続人に借金がある場合には、相続権が移る可能性のある親族へ事情を説明し、必要に応じて相続放棄を検討してもらうことが、後々のトラブル防止につながります。
具体的に言えば、亡くなった父には借金があり母と子供たちで相続放棄する。その場合には次順位の祖父祖母、祖父祖母が居ない場合には父の兄弟姉妹に相続権が移ります。つまり、兄弟姉妹も相続放棄してもらう必要があり、仮に(仲が悪くて)兄弟姉妹の1人と連絡が取れないというケースでは、その方に相続権が生じてしまう(つまり借金が相続される)ということになってしまいます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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