2026.10.29
民法
事実婚(内縁)のパートナーに財産を残すには
こんにちは、京から相続相談室の税理士の中井です。昨日は近畿・関東で木枯らしが吹いたようです。京都も昨日は肌寒い一日でした。寒暖差があるので体調にはご自愛くださいね。
前回に引き続き事実婚(内縁)のパートナーの話をしたいと思います。
参考記事:籍を入れていない夫婦に相続権はある?事実婚と相続の落とし穴
事実婚(内縁)のパートナーには、法律上の相続権がありません。そのため、内縁のパートナーに財産を残したい場合には、遺言書を作成しておくことが重要になります。
例えば、「私が死亡した場合には、自宅を内縁のパートナー〇〇〇〇に遺贈する」という内容の遺言書を作成することが考えられます。このように、法定相続人ではない人に遺言によって財産を取得させることを「遺贈」といいます。内縁のパートナーは法定相続人ではありませんが、遺贈によって財産を取得することは可能です。
一方、遺言書を残さずに死亡した場合には、内縁のパートナーが当然に相続人となることはありません。法定相続人である子、直系尊属、兄弟姉妹などが相続人となります。
したがって、内縁のパートナーに財産を残したいのであれば、相続開始前に遺言書を作成しておくことが重要になりますが、遺言書を作れば必ず全財産を内縁の配偶者に渡せるというわけではありません。
法定相続人の中には、一定の場合に「遺留分」が認められている人がいるからです。例えば、被相続人に子がいる場合、その子には遺留分が認めらます。そのため、「全財産を内縁の妻に遺贈する」という遺言を作成した場合でも、遺留分を有する相続人から遺留分に関する請求を受ける可能性があります。
また、遺言によって財産を取得した内縁の配偶者には、相続税の問題もあります。内縁の配偶者は法律上の配偶者ではないため、遺贈によって財産を取得しても、相続税の「配偶者の税額軽減」は適用されません。さらに、内縁の配偶者は相続税額の2割加算の対象となります。
つまり、内縁の配偶者に遺言で財産を残す場合には、「法定相続人ではない」「遺言による遺贈は可能」「法定相続人の遺留分には注意が必要」「配偶者の税額軽減は使えない」「相続税額の2割加算の対象となる」という点を整理しておく必要があります。
内縁関係は、長年にわたって共同生活をしている場合であっても、法律上の婚姻とは異なる部分があります。「自分が亡くなった後も、現在一緒に暮らしている人に財産を残したい」と考えているのであれば、法定相続人の範囲を確認した上で、遺言による財産承継について検討しておくことが大切です。
次回からはこれらの論点をもう少し詳しく見てまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
相続のご相談はお気軽に京から相続相談室へ。こちらからご連絡ください。
前回に引き続き事実婚(内縁)のパートナーの話をしたいと思います。
参考記事:籍を入れていない夫婦に相続権はある?事実婚と相続の落とし穴
事実婚(内縁)のパートナーには、法律上の相続権がありません。そのため、内縁のパートナーに財産を残したい場合には、遺言書を作成しておくことが重要になります。
例えば、「私が死亡した場合には、自宅を内縁のパートナー〇〇〇〇に遺贈する」という内容の遺言書を作成することが考えられます。このように、法定相続人ではない人に遺言によって財産を取得させることを「遺贈」といいます。内縁のパートナーは法定相続人ではありませんが、遺贈によって財産を取得することは可能です。
一方、遺言書を残さずに死亡した場合には、内縁のパートナーが当然に相続人となることはありません。法定相続人である子、直系尊属、兄弟姉妹などが相続人となります。
したがって、内縁のパートナーに財産を残したいのであれば、相続開始前に遺言書を作成しておくことが重要になりますが、遺言書を作れば必ず全財産を内縁の配偶者に渡せるというわけではありません。
法定相続人の中には、一定の場合に「遺留分」が認められている人がいるからです。例えば、被相続人に子がいる場合、その子には遺留分が認めらます。そのため、「全財産を内縁の妻に遺贈する」という遺言を作成した場合でも、遺留分を有する相続人から遺留分に関する請求を受ける可能性があります。
また、遺言によって財産を取得した内縁の配偶者には、相続税の問題もあります。内縁の配偶者は法律上の配偶者ではないため、遺贈によって財産を取得しても、相続税の「配偶者の税額軽減」は適用されません。さらに、内縁の配偶者は相続税額の2割加算の対象となります。
つまり、内縁の配偶者に遺言で財産を残す場合には、「法定相続人ではない」「遺言による遺贈は可能」「法定相続人の遺留分には注意が必要」「配偶者の税額軽減は使えない」「相続税額の2割加算の対象となる」という点を整理しておく必要があります。
内縁関係は、長年にわたって共同生活をしている場合であっても、法律上の婚姻とは異なる部分があります。「自分が亡くなった後も、現在一緒に暮らしている人に財産を残したい」と考えているのであれば、法定相続人の範囲を確認した上で、遺言による財産承継について検討しておくことが大切です。
次回からはこれらの論点をもう少し詳しく見てまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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